PIAA NAKAJIMA チーム開幕以来5連勝!
強い!! 虎之介4勝目!!!
梅雨の真っ最中に開催されるフォーミュラ・ニッポン第5戦ミリオンカードレース。例年このレースは雨に祟られることが非常に多いのですが、今年は真っ青な空に入道雲が浮かぶ典型的な夏空のもとで開催されました。
当然気温はぐんぐんと上昇し、レース開始時では外気温32度、路面温度47度以上という状態で、ドライバー、マシンともに相当な「タフ」さが要求されるコンディションとなりました。
おまけに、今回のレースでは全長約6Kmある鈴鹿サーキットの途中にショートカット(迂回路)を設けて距離を約2.8Kmに短縮した「東スペシャルコース」が用いられることになりました。これにより、従来は35周で行われていた決勝が72周レースとなり、ドライバーにとっては今まで以上に「忙しい」レースになることが予想されていました。
土曜日に行われた予選では、これまで4戦中3勝、マシントラブルでリタイアしたレースでも途中までトップを独走と圧倒的な強さを見せている高木虎之介(PIAA NAKAJIMA)が「あとコンマ3秒ぐらいは縮められた」と余裕の発言を残してポールポジションを奪取。トラ攻略の最有力候補と見られているミハエル・クルム(5ZIGEN)が2位、そしてフル参戦1年目にして早くも1勝をあげた驚異のルーキー松田次生(PIAA NAKAJIMA)が3位をそれぞれ獲得しました。
そして迎えた決勝レース。スタートで飛び出したのは高木虎之介。若干アクセルを踏むタイミングが早すぎたか激しくタイヤを空転させてしまいましたが、2位のクルムもホイールスピンを発生させて出遅れ、結果的にこの2台は予選順位を保ったままレースがスタートしました。
一旦はクルムを大きく引き離した虎之介でしたが、事故のため2回にわたりセーフティカーが導入され、全コースが追い越し禁止となったたことによりこのリードを吐き出したうえ、タイヤ交換のタイミングの差によって服部尚貴(5ZIGEN)にトップの座を奪われることになったのです。
しかし、2度目の追い越し禁止が解除になった瞬間、服部の真後ろにつけていた高木が1コーナーで服部をパス、一躍トップに立った後は後続をぐんぐん引き離し、結果として全く危なげない走りで今季4勝目をあげました。
シーズン開始前には、「F1を経験したうえでフォーミュラ・ニッポンに帰ってきたからには圧倒的な強さを見せたい。マシントラブル以外は全部勝ちに行く。」と語っていた虎之介ですが、前半戦の5レースを終了した時点ではまさにそのとおりの結果となっています。果たして後半戦にはこのトラの勢いを止められる選手が出てくるのか、あるいはトラが圧倒的な強さをみせて再びF1へ戻っていくのか、今後の展開に注目です。
(詳細なレースレポートが掲載されているフォーミュラ・ニッポンの公式ホームページはこちらです)
フォーミュラ・ニッポン 第1戦 鈴鹿サーキット
| 順位 | ドライバー | チーム | マシン |
| 1位 | 高木 虎之介 | PIAA NAKAJIMA | Reynard 2KL/無限MF308 |
| 2位 | 野田 英樹 | LeMans | Reynard 99L/無限MF308 |
| 3位 | ミハエル・クルム | 5ZIGEN | Reynard 99L/無限MF308 |

スタートの瞬間、最前列の2台はタイヤを空転させて若干出遅れますが、後続のマシンがこれを抜くことができるほどの差はできませんでした。トップクラスの中では、野田英樹(LeMans)が絶妙のスタートを見せ、前者につっかえてしまった感じの松田次生(PIAA NAKAJIMA)をパスして3位に順位を上げました。
多くの観客が、この瞬間に「これでこのレースは終わったな」と思ったのも無理はないことであったでしょう。しかし、現実にはここからドラマが始まったのです・・・。

1周目のS字コーナーで、立川祐路(COSMO OIL RACING TEAM CERUMO)と脇坂薫一(MOONCRAFT)が接触、脇坂のマシンはコースアウトしてタイヤバリアに突っ込み、立川のマシンはコース中央にストップしてしまいました。
この事故処理を行うためにコース全体が追い越し禁止となり、セーフティカーの先導で全車がスロー走行を義務づけられました。
このとき、今シーズンから導入されたタイヤ交換の義務を果たすためにピットインする選手が相次ぎましたが、このピットインのタイミングの違いによって順位が大きく変動することになったのです。

絶妙なピットインで高木からトップの座を奪い取った服部尚貴(5ZIGEN)。
立川と脇坂の事故を処理するためにコース全域が追い越し禁止となった直後にピットインの判断を下し、早々にタイヤ交換義務を果たしました。そして、1周後に続々と他車がピットインしたため、服部は労せずして事実上のトップに立つことができました。
その後レース中盤まで高木の猛攻をかわし続けますが、OSAMU選手のクラッシュで2度目のセーフティカーが導入された時、追い越し禁止解除のタイミングをうまく図った虎之介にあっさりと首位を明け渡してしまいました。「もうちょっと『悪い人』になってトラを押さえることもできたのに、服部はちょっと『いい人』すぎちゃったねぇ〜。」というのが場内FM放送の解説の声でした。
結局、服部は後続の野田英樹、ミハエル・クルムにも抜かれ、4位でゴール。ピットインの判断は「さすがアメリカ帰り!」という印象を与えましたが、「速さ」という点ではあともうひといき頑張って欲しいですね。

もう、何も言うことはありません。やっぱり現役F1ドライバーというものは、国内最高のタレントを集めたフォーミュラ・ニッポンの中でも全く別格の実力を持っているということが嫌というほど判りました。
とにかく、「スタートで前に出る」、ただそれだけ。ピットインをうまく利用した服部を除けばトラを脅かすドライバーは1人も現れませんでした。
そのトラの憂いといえば、マシンのトラブルのみ。今シーズン、第3戦の美祢で発生したのと同様のエンジントラブルが発生し、終盤の数周はいつ壊れてもおかしくない状態だったようですが、それをいたわりながら走ってもなお余りある差を2位以下につけての独走でした。
来年こそは、うまくスポンサーを獲得して、またF1に復帰してくださいね。

自己最高の2位表彰台を獲得した野田英樹(LeMans)。
ヨーロッパのフォーミュラ・フォード、イギリスF3選手権を経てシムテックチームからF1に参戦。その後アメリカに渡り、インディ・ライツへ挑戦し、昨年から国内最高峰のフォーミュラ・ニッポンに参戦しています。レース経験という面では国内よりもはるかに海外での活動が長く、ある意味で「ガイジン」系ドライバーであると言われています。
昨シーズン、速いところは見せるもののクラッシュで自滅してしまうレースが目立っていた野田ですが、今シーズンは第3戦3位、第5戦2位と結果に残るレースが増えてきました。F1からの復帰組という点では虎之介の先輩(そういう意味では服部もコローニチームでF1の予備予選に出場した経験を持っていますけどね)でもあり、シーズン後半戦に向けてさらなる活躍が期待されます。

今回のレースでストップ・ザ・虎之介の一番手と目されていたミハエル・クルム(5ZIGEN)。
予選では虎之介に続く2位、最前列を確保して「スタートで前に出れば、鈴鹿は抜きにくいコースだから・・・」と語っていましたが、残念ながら虎之介を上回るスタートダッシュは果たせませんでした。
レース中も、服部とは対照的にピットインのタイミングで野田に先行されてポジションを落とし、徐々に順位を下げた服部を抜きあぐねて上位2選手との差を広げられるなど不運も重なって優勝の権利を失ってしまいました。
それでもこれまでの5戦で2位3回、3位1回と抜群の安定性を見せてシリーズランキング2位。後半戦はトラとクルムの両者が万全のコンディションでがっぷりと四つに組んだレースが見たいものです。
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フォーミュラ・ニッポン恒例となった2座席フォーミュラの体験走行。今回のゲストは「なすびの懸賞生活」でお馴染みの(って、それ以外知らないけど)なすびでした。
「顔が長いので、ヘルメットにうまく収まらない」などと言われながら後部座席に乗り込んだなすび。最初のストレートではバンザイをして観客サービスをしていましたが、コーナーに入ると遠心力でヘルメットが外向きに押しつけられる様子がはっきりと判り、首に相当な負担がかかっているようでした。
テレビでは近藤真彦が後部座席に体験試乗していましたが、現役フォーミュラ・ニッポンドライバーのマッチですら「やばいよ〜!、怖いよ〜!」の連発でしたから、素人には相当厳しいジェットコースターのようです。
(マッチの名誉のためにつけ加えれば、レーシングドライバーの「怖いよ〜!」は、自分がマシンを操縦していないことの不安感によるもので、スピード自身が「怖い」という訳ではないのです。)

今回の大会のアトラクションは「スーパーカー大集合」でした。
ロータス・ヨーロッパといえば風吹裕矢、ポルシェ930ターボといえば早瀬右近、の名前がすっと浮かぶ人たち(「サーキットの狼」ですな)にとっては涙もののマシンが集まりました。
この2台を並べて展示しているということは、開催者の側もそのへんをきっちり「わかっている」ということなんでしょうね(笑)。

こちらは、ランボルギーニ・カウンタック。
鋭角的なデザイン、見る者をあっと驚かせるガルウィング・ドア、派手なカラーリング。70年代後半に突如としてわき上がったスーパーカーブームの代表選手と言えるでしょう。
驚いたのが、この戦闘的な外観に組み合わせられたタイヤが215/70-14であったこと。最近では街中でも17インチホイールに扁平率45〜50%という超扁平タイヤを組み合わせてドレスアップした車を普通に見かけるようになりましたから、14インチホイールに扁平率70%という「ぶ厚い」タイヤはむしろ異様に見えました。でもよく考えれば、カウンタックが発売された時代はまだまだバイアスタイヤの全盛期。構造的に薄いタイヤを作ることが困難な時代だったので、扁平率70%のラジアルタイヤがスポーツカーの証だったんでしょうね。

ノスタルジックな前3車とは異なり、こちらは現代の最新鋭スーパーカー、メルセデスCLK-GTR。
CLK-GTRはル・マン24時間レースやドイツ・ツーリングカー選手権シリーズ(DTM)で大活躍した生粋のレーシングカーですが、ルール上は確かに市販車の改造車でなければならないので、これに対応する市販車が販売されていることも知識としては知っていました。
しかし、まさか、その市販バージョンが日本にあるとは・・・。しかもナンバー付きで、きちんと日本の公道を走れる状態になっているとは! 参りました。
もし、万が一高速道路でこのクルマが後から近づいてくるのに気づいたらすぐに道を空けましょうね。どんなにがんばったって、少なくとも国産車でこのマシンに勝てるクルマなど存在しないのですから。
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