
| 順位 | ドライバー | チーム | マシン |
| 1位 | 高 木 虎之介 | PIAA ナカジマ・レーシング | レイナード97D |
| 2位 | 影 山 正 彦 | チーム・インパル | ローラT95−50 |
| 3位 | ペドロ・デ・ラ・ロサ | シオノギ・チーム・ノバ | ローラT97−51 |

その速さは誰もが認めるところ。しかし、レース本番での競り合いや、コンディションが悪いときの我慢の仕方などには課題もあり、必ずしも「速さ」イコール「強さ」ではないところがレースの難しさ。
「もう心はF1に向いていて、フォーミュラ・ニッポンに対する興味を失ってしまったのではないか」とまで言われることもありますが、前回の富士のレースでスタートに失敗しながらもねばり強い走りで3位入賞を果たしたことが一つのきっかけとなったか、今回のレースでは久々にぶっちぎりの「虎之介パターン」の勝ち方を見せてくれました。
早ければ今シーズン中にでもF1出場かという声もありますが、F1のレギュラードライバーになるためにはなんとしても「全日本フォーミュラ・ニッポン・チャンピオン」のタイトルが欲しいところでしょう。

昨年の全日本F3選手権で童夢の脇坂と激しいチャンピオン争いをし、僅差でシリーズ2位に甘んじた山西康司(PIAA NAKAJIMA RACING)。トップフォーミュラ初出場の今シーズンですが、早くも予選タイム4位と非凡な才能を見せつけてくれました。
歴戦の強者を敵に回しての激しい争いが期待されましたが、スタートに失敗して7位に後退。その後、10周あまりにわたって影山正美(NAVI CONNECTION)を追いかけましたが、130Rでスピン、コースアウトしてレースを終えました。
場内のFM放送では、「山西、お前もしかしたら体力が無いんじゃないか?」と揶揄されていましたが、確かに重いハンドルと戦い、強烈な横Gに耐えながら、35周、1時間以上のレースを戦い抜くためには、一流のスポーツ選手に匹敵するだけの体力が必要だと言われています。しかも、この日は梅雨とは到底思えないほどの強烈な日差しが降り注いでおり、フォーミュラ・ニッポンのルーキーには相当にこたえるコンディションであったと言うことができるでしょう。

優勝は虎之介、2位が影山正美、3位がペドロという表彰台でした。虎之介は、「(得意な)十勝スピードウェイでのレースがないのは残念だけど、次の菅生でも優勝を狙いますよ」と珍しく意欲的な発言をしていました。
2位に入った影山正彦は久々の表彰台で、「虎が速いのは判っていたけど、こっちも一生懸命がんばった。」と満足げな表情。後から脱水症状で倒れたという情報もあり、とりあえず今回のレースは限界まで攻めた結果だったようです。
そして、3位がペドロ・デ・ラ・ロサ。時には影山を激しく攻め立てて、何度かは横に並びかけようかというところまで行ったのですが、どうやら暑さのせいでタイヤのグリップが無くなったようで、結局最後は影山に離されてしまいました。それでも、しっかりと3位に入って選手権ポイントを獲得するところが今季チャンピオン最有力候補の面目躍如というところでしょうか。

中野信治がF1へ進級したことにより、唯一の国産フォーミュラ・ニッポン・マシン童夢F104Rのステアリングを託されたのが昨年のF3チャンピオン、脇坂寿一です。その才能には疑いのないところですが、今シーズンは運にも恵まれずこれまで12位、6位、リタイヤと厳しい戦いを余儀なくされ、今日のレースでも1周でリタイヤと散々な結果になってしまいました。
期待が大きいだけに、もう少し頑張って欲しいと思うのは贔屓の引き倒しでしょうか。でも、もうちょっと光ってほしいな、と思います。

今回を含め、4戦で優勝、優勝、2位、3位と全て表彰台に上っており、チャンピオン最有力候補となったペドロ・デ・ラ・ロサ。
世界中で行われているレースのうちで最もF1に近いのが日本のトップフォーミュラであると言われており、ジャック・ビルニューブ(こっちは全日本F3からアメリカのインディカーレースを経由したけど)やラルフ・シューマッハのように日本での活躍がF1進出への足がかりとなったドライバーはたくさんいます。ペドロの目標も当然のようにF1であり、今シーズンの成績次第では来期はF1、というのもあながち夢物語では無いでしょう。
ヨーロッパにありながらF1ドライバーの数が極めて少ないのがスペインの特徴でもありますので、ペドロの日本での活躍は、スペインのモータースポーツにおける大きなサクセスストーリーにつながっていくのかもしれません。

NAVI CONNECTION レーシングチームの舘ひろし監督。芸能人とはいえ、必ず毎戦サーキットに足を運び、監督としての役割を果たしているのは立派です。
昨年までの顔であった影山正彦、近藤真彦という2人のドライバーから、今年は影山正美、山本勝巳という若手(といっても正美は今年でもう30歳になってしまったんですねぇ・・・もう「若手」と呼んでは失礼だなぁ(^^;)のドライバーにスイッチしました。影山正美は昨年まで使用していた横浜タイヤからブリヂストンタイヤ(今年は全車ブリヂストンタイヤ使用が義務づけられた)にチェンジしたことによって今年は生き生きとした走りを見せていますし、ドイツF3の経験を持つ山本勝巳も今年はある意味で勝負の年であるといいう覚悟でそれぞれ頑張っています。
今回のレースでも、影山が5位、山本が9位とそれぞれ結果を残しました。しかし、この2人の実力とチームのポテンシャルを考えれば、なんとしても今シーズン中には表彰台を何回かゲットし、できれば一度は表彰台の一番高いところに立ってもらいたいところです。

ANABUKI 童夢無限チームの監督、松本恵二。私のようなちょっと前からのレースファンにとっては、国内レース界へ「日本たばこ(CABIN)」という大企業のスポンサーを最初に持ち込んだドライバーという印象が大変強く残っています。
「彼にとってプレッシャーはエネルギーだ」というキャビンのCMコピーは、日本のCMコピー史に残る珠玉の名言だと私は信じているのですが・・・(=^_^=)。
写真は、F3のスタート前にコース上で自チームの横山崇選手にアドバイスを与えているところ。F3に2台エントリーした童夢チームでは、脇坂薫一(脇坂寿一選手の実弟)選手が3位、横山崇選手が9位とまずまずの結果を残しましたが、正直なところ、脇坂選手には優勝を期待したいところです。
それはともかく、なんか、「松本恵二も老けたなぁ・・・」というのが私の率直な印象でした(ファンの方、ゴメンナサイ・・・(^^;)

フォーミュラ・ニッポンが日本のフォーミュラレースの最高峰であるのに対して、その一歩手前に位置するのがフォーミュラ3。3000ccのレーシングエンジンが使用されるフォーミュラ・ニッポンに比べて、市販エンジンをベースとした2000ccのエンジンを使用するF3ではマシンの性能差がほとんどなく、純粋にドライバーの力量が試されるレースとなっています。
そんな中、今シーズンは他を寄せ付けない圧倒的な強さを見せているのがトム・コロネル。これまでの4戦中3勝を飾っており、今回のレースでは、誰がトムを止めるのか、あるいはトムがやはり手の付けられない速さを見せるのか、というのが一番の見所でした。
レースが始まってしばらくの間は、ポールから飛び出したトムを予選2位の立川祐路が激しく追い上げ、一時は130Rコーナーで並びかける勢いを見せたのですが、結局その後はトムがじりじりと差を広げ始め、最終的には3.89秒差がトムが余裕の4勝目を挙げました。このままの調子でステップアップしていけば、トムも近いうちにはF1への道が開けてくるかもしれません。

今年からF3への挑戦を開始した長島正興選手。知っている人は知っているが、知らない人はたぶん知らないだろうと思いますが、なんとあの読売巨人軍の長島監督の息子さんです(たしか三男だと思うけど、ここは無責任モード(^^;)。
「メガネスーパー」という(F3では)メジャーなスポンサーを獲得しているところは親のおかげかもしれませんが、いくらバックに誰がついていようが、遅けりゃ誰も相手にしてくれないのがこのレースの世界。その点、長島選手はF3への登竜門とも言えるフォーミュラ・トヨタで優勝を含む活躍を見せているほか、ツーリングカーレースでも活躍しているところから、間違いなく本物のレーサーであると言えましょう。
残念ながら15位ということであまり良い結果であったとは言えませんが、今後の活躍に期待しましょう。

F3には長島2世もいますが、レース界ということで言えばもっとメジャーな2世がいます。No9のスリーボンド・GO・ダラーラF397HKSを走らせるのは清水剛選手。清水という名字とスリーボンドというスポンサー名で誰もが(レースファンなら)思い出すのが清水正智選手です。
清水正智選手と言えば、本職が歯科医で、そのかたわらでレースに参加し、トップフォーミュラ(当時はF2と呼ばれていました)や、富士グラン・チャン・シリーズ、耐久選手権など日本のほとんどのメジャーなレースに参戦していた「日本一のアマチュアドライバー」でした。初期にはスリーボンドがスポンサーでしたが、むしろ後年の派手なピンクの「トライデント」カラーに塗られたマシンとレーシングスーツを思い出す人の方が多いのかもしれません。
もうレースへは出場していないようですが、清水正智選手が現役時代、「息子が大きくなったら2人でチームを組んで耐久レースに出るのが夢だ」と言っていましたが、その息子もすでに23歳、とうとうF3までステップアップしてきました。親子のドライバーによる耐久レーシングチームは実現するのでしょうか。
このほかに、トムスレーシングチームからは同チームの舘信秀代表の息子である舘信吾選手も出場しており、いよいよ日本のレース界も2世時代に突入したようです。
肝心の成績ですが、舘選手は5位、清水選手は11位ということで、今回の2世対決は舘選手の勝ちだったようです。