┏━━━━┳━━━━┳━━━━┳━━━━┳━━━━┳━━━━┳━━━━┓
┃■ HOME ● WORK ┃▼ PREV ┃▲ NEXT ◆ LINK ┃★ BBS! ┃〓 EXIT ┃
┗━━━━┻━━━━┻━━━━┻━━━━┻━━━━┻━━━━┻━━━━┛

かずおくんとぱそこん

こりわ、PEOPLE《PCL.CCお笑い組》MLで発表した習作童話です。※フィクションです。



ぼくのなまえは、かずおです。

PCLようごがっこうの、こうとうぶ3ねんせいです。
いえはとおいので、きしゅくしゃにすんでいます。
ちかくにある PCLだい18こうこうの、ぱそこんくらぶのひとたちと
こうかんかいをすることになりました。

きょうは、ぱそこんとゆうものをつかっていろんなことをして、あそんでくれるそうです。
たのしみです。

ぱそこんくらぶのせんせいといっしょに、10にんくらいの、こうこうせいのひとがきました。
ぼくのくらすは、5にんなので、ひとりにふたりづつ、くみあわせになって、あそぶことになりました。

「おっす。ボクは ひじかた きしお ってゆうんや。
 きしちゃん って呼んでや。
 中にはボクの名字を変な読み方する奴、いてるさかいな。」
「こんちは。ボクは みやけ やすお や。
 やっちゃん でもいいけど・・・。
 発音、気ぃつけなあかんで。」

「ぼ、ぼく、 か る お や。」

「え?なんやて?緊張せんでもええで。ゆっくししゃべりや。」

「かずお や。」

「かずちゃんやな。さっきのやったら、かるちゃん かぁ。
 あははははははは。」
「あははははははは。」

「わらわんといて。ぼく、ちゃんとしゃべれやんのや。
 ちいさいとき、おもいびょうきになったんで、てとか、あしも、ちゃんとよううごかせやんのや。」

「めんごや。」

「めんごてなに?」

「ごめん の意味や。」
「ほな、今日は、パソコン持ってきたさかい、これで、遊ぼう。
 いろんなこと、出来るんやで。」

それから、ふたりは、ぱそこんをつかって、えをかいたり、じをかいたり、
げーむとかをしてみせてくれました。どれもはじめてみるものでしたが、
こんなことができるのかと、びっくりしました。
ぼくは、てが、うまくうごかせないけど、これがつかえたら、
いろんなことができるんじゃないかな、とおもいました。

それから、このこうかんかいは、ひとつきにいっかいおこなわれ、
きしちゃんと、やっちゃんとは、とってもなかよしになりました。
ふたりは、いろんなことをおしえてくれました。
さいしょは、ぼくはなにもできず、みているだけでしたが、
きーぼーどとか、まうすとかのつかいかたを、れんしゅうしました。

でも、やっぱりどうしてもうまくできるようには、なれませんでした。
ひとつのきーをおそうとすると、ふたつもみっつもいっしょにおしてしまうし、
まうすは、だぶるくりっくとゆうのが、どうしてもできません。

きょうは、こうかんかいのさいごのひです。

「1年間、色々やったけど、やっぱりむずかしいよなぁ。」
「そらそうや、ボクでも、ミスタッチするし、
 ダブルクリックは嫌いやから、マウスはあんまし使わないんや。
 コマンドラインちゅうんや、かっこええやろ。
 今度、高校卒業したら、S州大学の情報工学科ちゅうとこへ行って、
 パソコンもっと、勉強して、プログラマーになるんや。」

「やっちゃんは、えらいなぁ。きしちゃんは、なにになるん?」

「ボクかぁ、ボクは、何か高いところへ登ってする仕事みたいな気が・・・」
「何やそれ?」
「何か判らん。時々夢に見るんや。
 そうや。今晩ボクのうちへ来いへんか?
 今日は、うち誰もいてないから、うちのパソコンで、いっぱい遊べるで。
 ボク、パソコン通信ちゅうの、やってるんや。
 やっちゃんも、やってるんやで。」

「うん。ぼくも、もうことしで、このようごがっこうはそつぎょうやし、
 らいねんからは、さぎょうしょへいって、かんたんなしごとするんや。
 ぼくはどうせ、そんなことしかようできへんから。
 でも、そのぱそこんつうしんちゅうの、みてみたい。
 さいごやから、せんせいにたのんでみるわ。」

そのばん、ぼくは、きしちゃんのうちに、あそびにいくことになりました。
きしちゃんが、むかえにきてくれました。
きしゅくしゃから、あるいてすぐのとこでした。
やっちゃんは、ようじがあるそうで、きませんでした。

「ここや。ボクの部屋は、ガレージの上に秘密基地みたいになってるんや。
 梯子登るんやけど、おまえ、登れるか?」

「ぼくは、たかいところはにがてや。 ようのぼられへん。」

「しょうないなぁ。ほら、おんぶしたるから、肩につかまっとり。」

「ううう。こわいなぁ。 ぼく・・・こわいと・・・」

「あーー。おまえ!おしっこちびりよった!」

「かんにんや。」

「あはははははははは。ワヤや。」

「めんご・・・や。」

「あはははははははは。かめへんのや。怒ってないて。これに着替え。」

「・・・」

「どしたんや、そうか。自分ではできへんのか?
 赤ちゃんみたいやなぁ。」

「かんにんや。」

「あやまってばかりいてて、どうするんや。
 今度卒業するんやろ。ほな、お前も、社会人やないけ。」

「ぼくは、ふつうやないから・・・」

「えーいこの、辛気くさい話は、すなー!
 甘えん坊とか、ひねくれもんは嫌いや。世の中ハンデがあっても、
 一所懸命やってる人は、いっぱいいてるんや。
 パソコン通信なら、日本中の、そんな人たちとも、お話しできるんやぞ。」

それから、きしちゃんは、ぱそこんつうしんをみせてくれました。

「これや、これや。<ぴーぽー>ちゅうんや。
 面白いで。オルトゆうて、他の人とお話もできる。
 今日は金曜日やから、11時過ぎから、あるわ。
 ひょっとしたら、やっちゃんも来るかもな。
 そやそや。
 これで、知り合った友達に【軽ちゃん】ちゅう奴がいてるんや。
 そういえば、お前と同じような名前やなぁ。
 こいつ、ごっつぅ、変な奴なんや。」

「・・・」

「あっ、めんごや。お前は変な奴とちゃう。
 電子メールちゅう、手紙も送って来るど。
 みんなが読めるトコでは、ペンネーム使うんやけど、
 ボクは、前に、キモとか、フグとか、ゆうペンネーム使ってたんや。
 そしたら、こいつイラストみたいな顔文字で、こんなん作ってくれよってな。
 やっちゃんは、自分で作った猫の顔や。
 この【軽ちゃん】なんか、ほら、ネズミの顔やで。
 ほんで僕ら、「家禽隊」ちゅうのん作ったんや。」

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃>                            ┃
┃>                            ┃
┃>     「切り込み隊」「人斬り隊」「家禽隊」ですね。   ┃
┃>                                   ̄ ̄ ̄ ̄       ┃
┃>                            ┃
┃>                                            へ へ    ┃
┃> もっとも,    A A       ○ ○      ミ **ミ    ┃
┃>              =*.*=   や   = °°=  や  ζ(  °) は ┃
┃>          隊長        チョロ吉        所長    ┃
┃>                            ┃
┃>                            ┃
┃>                            ┃
┃>                        まだしも・・・         ┃
┃>                            ┃
┃>                            ┃
┃>        *⌒*       ‥      ┌巛┐    ┃
┃>              (´` や    ∋Θ∈ や    └─┘   を ┃
┃>                トド      不具      海月    ┃
┃>                            ┃
┃>                            ┃
┃>       家禽っと,呼ぶのか否か不明ですが・・・   ┃
┃>                            ┃
┃>                            ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛


「これは、ボクが書いたんやけど・・・ あれ、どうしたんや?」

「ぼく・・・かたわや。」

「あっ、不具のことか? ・・・かんにんな。そんなつもりやないんや。
 これは、只のお遊びやから。
 ホンマに、そんな人、笑いもんにするつもりやないんや。
 ゆうても、これ、【お笑い組】ちゅうんやけどな。」

「あは はは は。」

プツ

「あれ?切れてしもぉた。
 なんや、パソコンおかしなったみたい。
 ちょっと見てみるわな。」

「きしちゃん。なおせるんか?
 そんな、ぶんかいなんかしてだいじょうぶか?」

「まかせときて。」

バチッ

「ぎゃぁ!」

「きしちゃん!きしちゃん!どないしたんや!
 うわー、きしちゃん、しんでしもたんやろか。」

「あぁ、よかった。いきはしとる。
 かんでんしたんやろか?
 そやけど、どうしたらええんや。
 はよ、だれかにしらせやな、あかんのに。
 ここのはしご、ひとりでようおりられへんし。
 どないしよう・・・」

「あ!ぱそこん、なおったみたいや。
 そうか。ぱそこんつううしんちゅうやつで、
 だれかにしらせられるかもしれへん。
 たしか、こないして、こないしてたな。
 うまいことでけへんけど・・・」

「わー。なんか、つながったぞ。
 ここから、どないしたら、ええんやろ。
 ぱそこんは、いっぱい、れんしゅうしたけど、
 こんなんやったことないのに。」

「あかんわ。でけへんわ。
 なんか、なみだいっぱいでてきた。
 どないしたらええんや。」

「ここになんかかいてある。
 おるとのやりかた?
 うーん。これみながら、もいっぺんやってみよう。」


┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃やっちゃん:飲んでるんですか?>軽ちゃん        ┃
┃軽ちゃん :会議と宴会からさっき帰ってきたぢょ。    ┃
┃(きしちゃんが参加しました)              ┃
┃軽ちゃん :うほほーい                 ┃
┃やっちゃん:こんばんわー                ┃
┃軽ちゃん :よっぱげかー?って、おまいは高校ぢゃったの?┃
┃やっちゃん:かずちゃんは?               ┃
┃軽ちゃん :ダリぢゃ?そいつわー!ワシは軽ちゃんやど  ┃
┃やっちゃん:友達や。きしちゃんとこにいてるんとちゃうか?┃
┃軽ちゃん :高校生が、おんな引っ張り込んでええのけ?  ┃
┃軽ちゃん :うきゃきゃ                 ┃
┃軽ちゃん :何しとるんやコラー!            ┃
┃軽ちゃん :ワシは、できあがっちょるんやど。クォラァ! ┃
┃やっちゃん:きしちゃん、どうしたん?          ┃
┃きしちゃん:たてすい゛けたてあ             ┃
┃軽ちゃん :何ぢゃ?そりゃ?よっぱげかー?       ┃
┃やっちゃん:???                   ┃
┃きしちゃん:たすうかげて                ┃
┃軽ちゃん :こいつ、よっぱげやー!           ┃
┃やっちゃん:かずちゃん!かずちゃんやな!        ┃
┃やっちゃん:なんかあったんか!             ┃
┃やっちゃん:すぐに行くから待ってるんや!        ┃
┃(やっちゃんが終了しました)              ┃
┃軽ちゃん :よっぱげー!ワシ、も、寝る         ┃
┃                            ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛


やっちゃんが、いえからとんできてくれました。
やっちゃんのれんらくで、きしちゃんはびょういんにいきました。
ぼくもついていきました。
たいしたことはなく、ちょっとしたしょっくで、きをうしなっていただけだったそうです。

「きしちゃん、昨日は、ホンマにびくりしたで。」
「ぼくは何も覚えてないけど、かずちゃん、連絡してくれたんか?」

「なんや、わからんうちにやってたわ。」

「何の暗号かと思ったんやけど、すぐにピンと来たんや。」
「ところで、かずちゃん、マウスのダブルクリックはどうしたんや?」

「ゆびでは、どないしてもできへんかったんで、
 りょうてでもって、はで、がじがじ、かんだらできた」

「かずちゃん、すごいっ!パワーユーザーや!」

「あとは、きーをひとつずつうつのが、すごいじかんがかってしもた。」

「わー!ちゅうことは・・・」
「家禽隊やのうて・・・課金滞が心配や!」

「なに、それ?」

「あはははははは。」
「あはははははは。」

「あは はは は。」


おちまい



┏━━━━┳━━━━┳━━━━┳━━━━┳━━━━┳━━━━┳━━━━┓ ┃■ HOME ● WORK ┃▼ PREV ┃▲ NEXT ◆ LINK ┃★ BBS! ┃〓 EXIT ┃ ┗━━━━┻━━━━┻━━━━┻━━━━┻━━━━┻━━━━┻━━━━┛