第一回 広域医療情報研究会

この会はmailing list『himedaruma』を中心とした有志のメンバーによって開催されたものです。

日時:平成9年7月6日(日)午前10時〜午後3時
場所:日本医師会館 5F 506号室
当日の添付資料より:
  • 日本医師会ホームページ掲載代行マニユアル
  • 日本医師会情報ネットワークシステムの構築
  • 日本医師会情報ネットワークシステムを構築するための具体策

  • プログラム

    開会挨拶 

    代表世話人 大阪府医師会  高橋 徳
     

    メンバー全員自己紹介(順不同)

    秋山昌範@国際医療センター  和田佳文@愛媛県西条市医師会
    佐伯光義@愛媛県松山市医師会 富田雄二@宮崎県医師会
    角南 宏@岡山県医師会    佐藤 圭@群馬県高崎市医師会
    岡本克実@群馬県高崎市医師会 吉岡春紀@山口県玖珂郡医師会
    有田繁広@大阪市浪速区医師会 古川和秀@山形県医師会
    田尻敏行@大分県中津市医師会 吉田敏郎@東京都板橋区医師会
    服部行麗@鹿児島市医師会   益田元子@大阪市南医師会
    河合直樹@岐阜市医師会    越野陽介@岐阜市医師会
    川出靖彦@岐阜市医師会    牛尾剛士@広島市医師会
    水野尚士@広島市医師会    曽我部俊二@広島市医師会
    天野一夫@下都賀郡市医師会  蓮田 清@東京都医師会
    久保田芳男@群馬県医師会
     
    世話人
    末光清貞@愛媛県松山市医師会 飛岡 宏@岡山県岡山市医師会
    吉村 研@和歌山県有田医師会 縄嘉津記@群馬県伊勢崎佐波医師会
    高橋 徳@大阪府高槻市医師会 
     
     

    指定発言及び質疑応答

    1)日本医師会のインターネット構想(基調報告)
            日本医師会医療システム研究委員会委員
            国立国際医療センター     秋山昌範
    2)ドメインネームとネットワークの構築運用における問題点について
           群馬県医師会         岡本克実
    3)愛媛県医師会のインターネット環境
           愛媛県医師会         末光清貞
    4)各地医師会ホームページの現状と問題点
           大阪府医師会         高橋 徳
    5)医師会のインターネット利用における暗号鍵の活用法(入門編)
           和歌山県有田医師会      吉村 研

    閉会の辞

    群馬県高崎市医師会 久保田芳男

    1)日本医師会のインターネット構想(基調報告)

             日本医師会医療システム研究委員会委員
             国立国際医療センター     秋山昌範

    厚生省の情報化政策にはさまざまなものがある。特に医師会と関係が深いもの
    として、地域医療計画の見直しがある。地域医療計画の中で包括診療制度を含
    んで1次、2次、3次診療圏内での医療機関別の役割分担の見直しをしようと
    している。疾患別に各種の検査や、診療行為について医療機関別の役割分担の
    見直しをしようとしている。
     
    日本医師会は医師会総合情報ネットワーク(医療にとらわれない情報システム
    )を構築しようとしている。これは3つのサブカテゴリーに分けて考えている。
     医療政策支援情報システム:日本医師会
     地域医療計画策定支援情報システム:都道府県医師会・郡市区医師会
     医療活動・機能連携支援情報システム:医師会員
    ・都道府県単位で情報ネットを構築し階層構造を持つこと。都道府県単位で持
     っていなくても個人単位でアクセスできることが必要。
    ・すべての医師会員が日医や地区医師会のホームページから情報を受け取れる
     事。
    ・すべての医師会員が同じ構造(ドメイン名:med.or.jp)で電子メールのやり
     取りができる事。
    医師会組織間の接続法
    ・専用線でネットワーク→コスト的に難しい
    ・単一プロバイダー(OCNなど)→安くあがるが既に独自に接続している医
     師会との整合性が問題。日医自体も問題か?
    ・各地域の実状でネットを構築し、ネット間接続…VPN、MDX→単一業者
     間で接続するとうまくいくが、メーカーが統一されていないと不具合がある
     。品質が保証できないとされている。
    ・オープンなインターネットのみで接続
    発言:いつごろ出来るか?
    発言:日医からは資金提供は難しいだろうから、各地域医師会の実状によると
     思う。少なくとも各医師会でパソコン1台購入してインターネットで日医に
     つなげる環境にはして頂きたい。一番は医師会員に必要性を訴えるというこ
     と。デモを見せるのが必要。
    愛媛県の状況
    ・医師会独自にやってもメリットは少ない。基幹病院と接続できる事が必要。
     地域中核病院の医師は時間的な制約が厳しいためe-mailでのやり取りは合理
     的。
    ・中核病院間でのやり取りをイントラネットで構築している。セキュリティー
     はあまり心配ない。日赤ではデモを行った。病院全体でインターネット環境
     が必要だという認識をしてもらう事が必要。医局長とも十分連絡を取り合っ
     た。
    ・日常診療に役に立つという認識を持ってもらう事が必要。
    ・癌登録、脳卒中登録を作成して部分的に運用した。イントラネットは役に立
     つ。
    ネットワーク利用プロジェクト2
    国際医療協力
    ・通信衛星を使ったテレビ会議:パソコン1台とパラボラアンテナ1台で可能
     となる。遠隔地医療には特に役立つと思われる。
    国家的危機管理
    ・国際感染症対策(エボラ熱など)
    ・大震災、広域災害など
    ・エイズ情報ネットワーク
     広域ネットワーク化での電子カルテ
     診療レベルの均一化:地域によってエイズ診療に格差が生じるのは問題であ
     るため診療内容の均一化を計る。
    愛媛県医師会のイントラネット
     全会員のメールアドレスを掲載している。その他、デモ。
    MDX医療情報ネットワーク相互接続プロジェクト
    ・NSPIXP(インターネットのテーブルタップ)がパンク状態にありNS
     PIXP2でバイパスを作ったように、医療におけるバイパスがMDXで、
     NSPIXPにもつながっている。実体はKDDにあり、代行業者が管理している
     。また、MDXは医療機関専用の相互接続ポイントと全国のアクセスポイントと
     なるフレームリレー網を持つ。インター・イントラネットを持つのでどちら
     も使える形になっている。
     地域医師会のアクセスポイントとして便利。
     MDXの紹介はhttp://www.mdx.or.jpにある。
    本日配布した資料に入会申し込み書が入っている。国立大蔵病院開原先生と京
    大高橋先生が顧問をされている。
     
    発言:MDXは相互接続ポイントではあるが、その本質はフレームリレーか?
    発言:その通り。回線使用料は月5ー6万程度。
    発言:日医はMDXと接続するという決定はしていない。暫定的な状態である
    。
    発言:OCNで特定のグループのセキュリティーが確保できるか?
    発言:この秋から可能になる模様。
     

    2)ドメインネームとネットワークの構築運用に
      おける問題点について

              群馬県医師会         岡本克実

    群馬県医師会のWWWサーバーの経緯(おさらい)
     群馬県医師会はUNCLEに間借りして運営していた。(現在は www.gunma.med.o
     r.jpで運用されている)
     間借りの場合の問題点
     →掲載されているサーバーをもつ組織のポリシーによって制約を受ける。
     (UNCLEは非営利団体)
     管理の二重化など繁雑である。(これは後述の日医に都道府県医師会のホーム
     ペー ジを置く場合にもあてはまる)
    この時点でも、医師会のドメインには
     or.jp
      ac.jp
      go.jp
      comなどがあった。
    しかし、すでに med.or.jpという1つのドメインに含まれた名前を取得すべし
    という
      日医発第746(平成7年12月27日)の通達がでていた。
    この形での運用については、第13回の医療情報システム連絡協議会定例会シン
    ポジウムにて指摘したように、
     ネットワークトポロジーとドメインの構成が一致しない
     接続経路の多様性
     名前の管理と接続の繁雑さ
    など種々の問題が予想され、その通りの結果となった。
     
    現在の群馬県医師会の運用
     WWWサーバー:
     群馬県では独自ドメイン名サーバーをいわゆるプロバイダーのバーチャルド
     メインによるホスティングサービスを利用して実現した。DNSにおけるサブド
     メインの委任など、プロバイダー側と日医のネットワーク管理者との折衝が
     必要。
     会員のインターネット接続契約:(ダイヤルアップ)
     県医師会が窓口になって、入会料金千円、月額固定千円という破格の条件で
     会員に提供している。生命保険などの団体割引と同じようなモノ。
    med.or.jpのポリシー
     (1)符合性の確保
     (2)メールアドレスの統一性
     (3)ドメインの資源の管理
     (4)県と市のレベルの調整
     (5)統一されたネーミングのルール作り
     (6)名前の管理と経路の管理の乖離をどうするのか?
     
    日医の提案する、医師会総合情報ネットワークの構築に関して
    1.都道府県医師会がサーバーを持つ場合
     (1)サーバーのハードウエアの購入
     (2)プロバイダーとの接続
     (3)サブドメインの委任(日本医師会→都道府県医師会)
     med.or.jp→XXX.med.or.jp
     責任を下部に負わされてしまうという事になる
     (4)会員の接続経路(プロバイダーに加入orアクセスポイントを作る)
    利点:WWWサーバー、mailサーバーなどの運用の自由度
     自分で持っていた方がアクセス制限などの設定が自由になる
    問題点:システムのメンテナンスの人的、経済的負担。医者がやるのか業者が
     やるのか?アクセスポイントまでもつ場合の予算的規模?
     
    2.都道府県医師会がサーバーを持たない場合
     (1)レンタルスペース
     日本医師会WWWサーバー内に置く。コンテンツを預かってもらう。
     テンプレートを利用する方法もある。この場合は日医情報企画課に相談する
     事。(この場合は、会員の接続経路は用意されない)
     (2)バーチャルドメインを利用
     xxx.med.or.jpをプロバイダーに委任
     メールボックスも同じプロバイダーに設定、会員の接続経路も同じ
    利点:安価
    問題点:
     県単位では(郡市医師会を含めて)同一のプロバイダーに属している必要があ
     る。メールアドレスの管理が複雑(医師会事務局、プロバイダー)認証を取
     る作業が複雑になる。
     日医は都道府県で責任を持って管理してほしいと言っている
     →既存のものはどうするのか?
     ホームページのアクセス制限などの管理に関してプロバイダーとの調整が必
     要になる。
     ユーザー名は自由につけられない事がある。2次プロバイダーはハードウエ
     ア資源が貧弱である場合が多いので、ユーザー名が塞がっている事がけっこ
     う多い。
    まとめ:
    ・サブドメインとして運用する事の難しさ
    ・プロバイダーによる格差
     変則的運用であるので、スキルの違いがでる事が多い。
    ・既に他のプロバイダーに加入している場合の運用
     例;foo@bar.med.or.jpメールのfowardingサービス(日医)
     任意のアドレスに転送するサービス
    ・日医と都道府県さらに郡市医師会のサーバーレベルでの連携
     ホームページのコンテンツ(金太郎飴にならないように)
     データベースのデーター交換と相互利用
    ・地域医療ネットワークとしての役割
     地域を切り口にすると医療も一つのパートでしかない。地域に根付いたネッ
     トワークとして生かせるものである必要がある。
    ・広域ネットワークとしての相互接続経路の問題
     効率の良い接続経路は無いか?いろんな選択肢を並行して行っているようだ
     が継続使用できる担保が無いのでは無いか?運用制度の前例が無いため難し
     いところがある。日医の指導性と都道府県の自主性との整合性の調整をどう
     するのか。
     
    発言:インターネット自体に問題がある事が分かったが、まずは参加したい。
     具体的に医師会HPを作るにはどうすればいいのか?
     どの程度の費用で、どうすればHPを持てるのかというレベルの事を知りた
     い。
    発言:日医のサーバーの中に県医師会HPを作ればいい。日医情報規格課に依
     頼すればいい。テンプレートはあるが、自由に作れる。
    発言:日医の中に作るのはナンセンス。HPだけあるのはしょうがない。イン
     ターネットは利用する事自体に意味がある。メールが使える状況でなければ
     ならない。
    発言:インターネットに関しては郡市医師会のつなぎ方というのが一番難しい
     と思う。
     郡市医師会(*)ー県庁  (*)郡市医師会が難しければ県に代行してもらって
      |           もいいと思う。
     VPNー日医
      |
      大学
     という接続経路が一番望ましいかと思う。
    発言:日医が都道府県医師会のHPを代行するというのは本来のスジからは逆
     行する。本来は都道府県医師会が自主的に作成すべきもの。この措置はあく
     までも暫定的なものと考えて頂きたい。HPに拘らずインターネットはイン
     フラとしてとらえるのがスジ。
    発言:ボトムアップが本筋。インフラをきちんと構築しておいてHPは作らな
     いというのも一つの見識かも知れない。
    発言:それには異論がある。医師会の広報活動も並行してやっているので、そ
     のためにホームページを立ち上げたいという要求が出るのは自然なこと。
    発言:当地域でもHPを立ち上げようとしている。html作成見積もりは何と!
     百万円(爆笑)。地元の大学に医療情報部門があると思うのでそのメンバー
     に顧問に入ってもらい、会員の中に作成する力のある人が必ずいるから人材
     を活用する。そのような利用方法が合理的。
    発言:HPから始めようとするのは間違い。それを目的にするのは良くない。
     病診連携などを志向するのであれば、まずインフラを作る努力をするべきで
     ありHPに固執するべきではない。当地域の利用状況調査では8割以上の人
     が毎日アクセスしている。誰かが信念を持ってやるべき。最初は誰からもメ
     ールが来ないという時期が続く。これは寂しい。MLを立ちあげた当初はペ
     ンペン草だけどそれは管理者が毎日メールを出し続けて育てるもの。病診連
     携などは誰かが芽を出したらそれをじっくりと育てる事が大切。
    発言:ウチも種を蒔いている状況でその苦労がよく分かる。
    発言:イントラネットでデータベース的な利用をしたいと思っている。利用す
     る方向はいくらでもある。当方はクローズドな環境でインターネットには接
     続していない。
    発言:地域の医療に閉じたネットワークが馴染むというのは良く分かるが、外
     に広げられる環境も作ってほしい。その視点は持っていてほしい。
    発言:HPは誰に見せるのを目的とするか?その視点が前提ではないか?
    発言:日医の場合は『ソフトで開かれた医師会』というイメージ作りも一つの
     目的。
    発言:愛媛の場合は最初からイントラネットであった。外向けと中向けで違う
     コンピュータを使っていた。現在の日医のはイントラネットでは無い。
     愛媛では病診連携に関してはイントラネットで行っている。インターネット
     を活用する手段として電子メールが最初から使える環境を指向してほしい。
     

    3)愛媛県医師会のインターネット環境

              愛媛県医師会         末光清貞

    penthouseとplayboyが見たかったというのは私の正直な動機(笑)。その環境
    をタダで使える環境がほしかった。秋山先生の存在はとても大きい。現時点で
    愛媛県医師会は無料のプロバイダー業務を行っていると考えていい。医師会員
    向けの環境はFire wallで守られたイントラネットであるという事である。
    イントラネットの内容紹介。対象は医師会員のみ。

    愛媛県医師会

    会員総数 2、774名

    A会員 1、058名 平均年齢58、03才

    B会員 1、716名 平均年齢43、18才

    医療機関総数 1、273施設


    インターネットID発行 
    
                     総数  586名

    全会員の21.12%

    平均年齢 42.55才

    A会員 179名

    全A会員の16.92%

    平均年齢 49.53才

    B会員 407名

    全B会員の23.72%

    平均年齢 39.48才


    
    利用科別
          内科       180名                  皮膚科     12

    小児科 54 泌尿器科 22

    精神科 34 麻酔科 19

    外科 96 放射線科 14

    整形外科 42 病理 1

    脳神経外科 23 形成外科 4

    産婦人科 31 肛門科 2

    眼科 14 生理学 1

    耳鼻咽喉科 33


    メーリングリスト
               EMA              318名

    EMA−kids 44名

    EMA−orth 9名

    EMA−vh 23名


    
    ホームページカウンター(平成7年11月ー平成9年6月)
    61210 / 20か月

    3060 / 1か月

    102 / 1日


    実際のアクセスはこの3ー5倍。8ポートで586名をさばいているので
    ビジーが多い。ISDN4ポート入れたが最近ではアナログポートの方が空いて
    いる。最近ではネットサーフィンをする人が減った。メールが中心に変わったと
    いう事である。
    松山市医師会ではHPを3つ持っている。完全イントラネット。定款、役員、
    事業部などの事務局専用のHP。イントラ内のHPは医師会員専用のもの。
    イントラ外HPはmatsuyama-med.or.jpでハイフォンにしている。ここに松山市
    医師会からのお知らせというコーナーを掲載している。これは理事会を通した
    ものであり、医療保険改正法は医療機関の増収になるものでは無いという事を
    載せている。このような医師会からのアピールはマスコミ対策としても各地の
    医師会で展開してほしい。
    『愛媛のお医者さん』というバーチャルホスピタルを開設している。これは
    医師会事業では無く、有志の医師が開いているもの。厚生省の見解からすると
    gray zoneに相当するものかも知れない。
     
    発言:ドメインネームをどう扱うか?med.or.jpはどうなるのか?
    発言:地域プロバイダー『med.or.jp』を取得で出来るというところは多いが、
     本当に技術を持っているところは極めて少ない。かなり高度な技術が必要。
     同一県のインターネット環境が同一プロバイダーであれば、将来的に何とか
     変更は可能ではないか。
    発言:これから先、混乱して来る可能性があるのでDNSを統一するために、
     現時点で最低限必要なガイドラインを示してほしい。
    発言:
        med.or.jp
              xxx.med.or.jp→この管理を誰がやるのかが問題。ここがすんなり
                 行けば何とかなる。
       (ex)
          gunma.med.or.jp→群馬インターネットというプロバイダーが管理
                 している。
          matsuyama-med.or.jp→これはmed.or.jpの枠からも外れている。
     日医のDNS管理者に登録してもらうしかない。県レベルでまずmed.or.jpを
     取得してもらわないと始まらない。
    発言:都道府県医師会が発行してもらうという事になっているが、郡市と県が
     話し合ってスジが通っていれば問題ないと思う。県が後発になった場合は県
     との話し合いが必要。
     

    4)各地医師会ホームページの現状と問題点

             大阪府医師会         高橋 徳
    ■医師会とインターネット
    (1)なぜ医師会が医療情報と取り組まなければならないのか
      医師が加盟している団体として最大の組織率である。
      開業医だけの政治的圧力団体で無くなっている事はB
      会員の比率がかなり多くなった事を取ってみてもわかる。
    (2)医師会のめざす医療情報とは?
      医学医療の進歩に貢献、国民の健康などの理念が先行すべき
      地域医療 病診連携 診診連携など
       患者情報たけでなく広く国民一般の健康を考えるべき。
    (3)実現のための方策
     インターネット活用の推進
      このために本日の会合がある。
    ■現在の問題点
    (1)理事会の承認が得られないなどの場合
      実験的な公開 仮設などで対処するのもひとつの方法
    (2)どこに置くか
      統一の必要があるか
    (3)クローズドな環境は必要か
      イントラネット、ML、BBS、クローズドページなどは必要であるが
      WEB−BBSは速度の点から実用性が薄い。
    (4)コンテンツをどうするか
     誰が作るか?
      医師 事務局職員 業者などがありうる
     内容をどうするか?
      既存の情報の電子化
        誰が見に来るか?→ホームページだけではなく音声応答システムや
            聴覚障害者用のFAXシステムなど多方面なものが必要
        データ公開の許容範囲は?→役員の顔写真などは出して大丈夫・安全か?
      インターネットならではの情報→
        日本医師会のホームページの場合
        バーチャル病院−>いくつか診療所が集まって仮想の病院を作っている
          同じ事が医師会でもできないか。
        データは必ずしも一カ所にまとまっている必要はない
        ハイパーテキストリンクの良さを効率よく活用して集合体としての
        医師会を作るべき
    (5)ハイパーリンクの紹介
    
    全国医師会リンク
      大阪府医師会のHPのサブページ
      実体は別のディレクトリにある

    全国の医師会の提供する健康情報
      日本医師会のページから各地の医師会からとしてリンク
      実体は別ディレクトリにある

    看護学校リンク
      日本医師会からリンク
      実体は高槻市医師会のディレクトリにある
     以上ご紹介したように、各地医師会の健康情報、産業医、准看制度廃止に   関する主張などをリンクする事により、資源を有効に蓄積できる。  僻地医のページのように、医師会の枠組みを越えた活動もサポートすべき

    (6)どこに置くか  統一する必要があるか   一戸建て 借家 間借りという岡本先生の説明は非常に理解しやすい。    経費の問題 技術的問題 メンテナンスなどの面でどの形態をとれば    いいかが決まって来る。  所在地は自由ではないか    むしろ中身が問題 (7)将来への展望 ・インターネット技術のレベルアップ   イントラネット、OCN   堺市医師会のサーバーの紹介   自作のマシンとNTでサーバーを構築しOCNに接続している。 ・集合体としての医師会ネットワーク ・日本医師会総合情報ネットワーク構想実現のためには   地区医師会からの積み上げこそ重要である。   発言:コンテンツに関して内容の信頼性が必要。認証性を高くすると時間がか  かる。どういう許可過程を経たか、許可するために医師会として組織を作っ  ているかをはっきりさせる必要があると思う。日医としてはその部分で抵抗  があると思う。 発言:日医首脳部と議論が分かれる場合の事を言っておられるのか? 発言:インターネット上の情報は見た人の判断に委ねるという認識でいいの  では?ユーザー側が判断して下らないものは淘汰されるのがインターネット  では無いか? 発言:日医ブランド(med.or.jpブランド)を作る必要があるという事。それを  作るためにインパクトのある組織作りをする必要がある。どのレベルで確認  がとれたか分からないような医師会のホームページのコンテンツをリンクす  るのは難しいところかも知れない。 発言:それは個々の地域の医師会を軽視しすぎでは無いか? 発言:情報というものをどう考えるか。グローバルな情報はどうあるべきかと  いう事を考えなければいけない。医師会としてはきちんとした情報発信をす  べきか考えないといけない。情報をどう統合していくのかも考えなければな  らない。 発言:一般的なHPとしてはコンテンツのクオリティーをキープしないと視聴  率が低下する。 発言:組織の信頼性は組織のポリシーに依存する。 発言:情報提示のスピードとその内容の信頼性をどう折り合いをつけるかとい う事。日医の名前に一度傷がついたら信頼性を回復するために時間がかかる。  日医ブランド(med.or.jpブランド)を作るためにはしっかりした組織作りが  必要。  

    5)医師会のインターネット利用における暗号鍵の
      活用法(入門編)

              和歌山県有田医師会      吉村 研

    医療界ではセキュリティーを確保しなければいけない情報が沢山ある。それに
    対してインターネットのセキュリティー保護機能は弱い。限られた環境の中で
    e-mailを通じて医療情報のやり取りを行う中で、セキュリティー面への配慮は
    行う必要がある。少なくともネットワーク管理者はe-mailの内容を閲覧出来得
    る立場にあり、無防備な生データとしての医療情報のやり取りはまずい。その
    意味でセキュリティー確保の一つの手段として、PGPを使った暗号化を紹介
    する。
    PGPは一種の米国軍事機密技術であり日本国内での利用には制限があるが、
    現行のバージョンで実用には耐えうるものである。また地域の医師会などの限
    定された環境では認証などの顔見知りでなければ難しい項目もクリアーしやす
    い。テキストデータだけでなく画像も暗号化する事ができる。これはMacintos
    hでもWindows環境でも利用できるものである。特にWindowsのmailerであるBec
    kyはメニューコマンドにPGPが登録されているので、比較的簡単に暗号技術
    が利用しやすくなっている。以下、デモ。
     
    発言:PGPはやはり難しいのでは無いか?実務的に使えるようになるまでの
     セッティングが繁雑で現状では一般化するのは難しいと思う。
    発言:fire wallに守られたイントラネットサーバー内ではPGPを利用する必
     要はあるだろうか。
    発言:暗号鍵を実用レベルで使えるようにするために大阪医大の山本隆一先生
     たちが検討中で近々ユーザーに負担無く使えるものが出てくると思うので期
     待したいところ。
     

    【フリーディスカッション】
    ・各地の医師会が日本医師会を支えるためにコンテンツの分担をするという話
     をする必要があるんじゃないか?
    ・各地の医師会が自主性を持つ事は大切。

    【会の名称について】
    ・日本医師会と何らかの関係を持った方がいいんじゃないか?『医師会』とい
     う名前をどこかに入れる必要はあると思う。
    ・全国医療情報システム連絡協議会もCOMINESも「医師会」が主体である
     が「医師会・・」の名称は使っていないので、不都合はあまりないと思うが。
    ・医師会ネットワーク研究会?どこまでのメンバーに声をかけるか?
     姫ダルマのオフ会?本音を話し合うためにも拡大はしない方がいい。

    【会の継続について】
    ・参加して良かった。まだHPも立ちあげていないが、我々が一人立ちできる
     までサポートしてほしい。
    ・他の関連学会はウイークデイに開かれる事が多い。開業医としては日曜日に
     開催してくれるだけでも有り難い。
    ・同様の研究会が多いので必要時に随時開催という形がいいのでは無いか。
    ・会の色彩・性格がはっきりしないのが困る。
    ・メーリングリストでは話せない事も無くは無い。今回のように本音をしゃべ
     れる機会があった方がいい。
    ・有意義だったと思う。上意下達という情報の流れが変わってきているのでは
     無いか。横の情報交換の場として必要。
    ・基本的には必要。
    ・今日の会は役に立った。直接逢って話をするのが一番。
    ・フリートークの場として是非続けてほしい。
    ・東京に偏るのでは無く、大阪や西日本でも開催する方が良い。
    ・会館の都合がつけば日医会館を定点として使うのが一番と思うが。
    ・何らかの会に附属する形で継続していくのはどうか。himedarumaのオフ会と
     いう形でも悪くは無いと思う。
     
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